加熱調理が脳の増大を可能にした可能性がある。代謝の観点から見ると、人間の脳は、非常に「高コスト」な臓器だ。その大きさと釣り合わないほど、体のエネルギーを消費しているからだ。
そのため加熱調理は、摂取できるカロリー量を増加させ、同時に消化にかかるコストを削減するという意味で、脳の巨大化・複雑化を支えるために必要なエネルギーを確保するのに役立ったと考えられる。
重要なのは、この説が、考古学上の年表で確認されている状況とよく一致しているという点だ。つまり、脳の大きさの増大が、人間の先祖が火を使用し始めた時期とおおむね一致しているという状況だ。