──最後に、脚本家を目指している人に何かアドバイスはありますか。
花田 なんだろう……。締め切りを守るのと、連絡はちゃんとしましょうということでしょうか。僕が見てきた中で、信頼を失う人のほとんどはそのどちらかができない人。
あとは単純に、脚本家は一人で行うフリーランスな仕事です。フリーランスの仕事ってどういうことかというと、自分で自分をセルフプロデュースするってことなんですよ。だから、自分の欠点が見えなくなるほど自分を愛してもダメだし、自分の長所が見えなくなるほど自分を突き放してもダメ。そもそも自分に興味のない人はもっとダメ。そのバランスを取った上で、さて、そんな自分を他よりよく見せるには、どこをアピールしましょう。どう行動すれば、長所が活かせるでしょう。あなたという商品の売りはなんですか。と全部自分で自分を分析して考え、行動する必要があると思うんです。
シナリオを沢山勉強して、良いシナリオを書ける方にも大勢会いましたけど、その視点がない故に、何でもできる便利屋で満足して、便利屋として消費されて消えていくという人が実は少なくありません。生き残っている人は、大抵「あの人はこういう話書かせたらピカイチだよね」とか、「あの人はこういう監督と一緒にやるとすごい力発揮するよね」とか、一言で言える特徴を持っている人がほとんど。なので、もう少し鏡の中の自分と話す機会を増やすといいかもしれません。
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