花田 ただ、当時はライバルが沢山いたので、先に話した通り僕にチャンスが来ることはほとんどなかったですね。若手に書かせる場合はまずプロットの募集があるのですが、僕が受かることはほぼなくて。僕の少し後に吉田玲子さんが入ってきたのですが、三カ月も経たないうちにテレビのシナリオを書いていて、半年もしたらどこかのシリーズのメインライターで、一年かそこらで独立、という流れでしたからね。〝世に出る人ってこうなんだ。自分は無理かもなあ〟ってよく落ち込んでいました。今の吉田さんのご活躍を見ると、〝あの時は、野球で言えばたまたま自分がいたチームにイチローが入ってきた状況だったんだな〟と分かりますが、当時はプロで生きていく人はみんなあのくらい才能がなきゃダメなんだって思ってましたから。
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