過去20年間で最も富を生み出した企業には、共通点が1つあった。それは、常識外れに聞こえるということだ。Airbnbは「見知らぬ人があなたの家に泊まる」ことを売り込み、Uberは「免許を持たない見知らぬ人と車に乗る」ことを売り込んだ。Amazonのベゾスは1997年に投資家に対し、利益を上げることは可能であり、利益を上げることは「今の経営陣が下せる最も愚かな決断」だと明言した。
主要な投資家は皆、これらの企業を見送った。彼らは何十億ドルもの損失を被った。すべての創業者とベンチャーキャピタリストが頭を悩ませるべき疑問は、「とてつもなく良い」と「とてつもなく愚かな」をどう区別するかということだ。その違いは大胆さや逆張り主義ではない。セラノスは大胆だった。ウィーワークは逆張りだった。どちらも資本を浪費した。違いは、アイデアを阻む障害が設計によって解決できるものか、それとも物理学や経済学の根本的な問題なのかという点にある。Airbnbは、見知らぬ人同士の信頼は解決可能な設計上の問題だと賭け、正しかった。セラノスは、分析化学の制約は無視できると賭け、壊滅的な間違いを犯した。