言語は動詞を中置きし、格変化と語順柔軟性を失うように変化する傾向があります。
ラテン語はSOVを基本としながらも語順を柔軟に入れ替えることができる言語でした。
Servus vīnum ad villam portabit. / Portabit ad villam vīnum servus = 奴隷はワインを館に運ぶだろう。
Servus = 奴隷は
vīnum = ワインを
ad villam = 館に
portabat = 運ぶだろう
フランス語ではSVOが基本で、語順の入れ替えに制約があります。
L’esclave portera le/du vin au manoir.
l’esclave = その奴隷
portera = 運ぶだろう
le/du vin = ワイン(冠詞はleまたはdu)
au manoir = その館に
動詞を中置きすれば、動詞が主語と目的語を切り分けるので、格変化が不要になり、伝達が全体的に高速になります。ラテン語にはなかった冠詞を追加してなお、フランス語はラテン語より高速です。人口が大きくなると、フランス語、イタリア語、スペイン語のほうが、ラテン語より、伝達手段として使い勝手がよくなるのです。