金融サービスアプリで、ユーザーに銀行口座を連携させようとしていた際に、まさにこの現象を目の当たりにしました。「銀行口座を連携する」というボタンは目立つ場所に配置され、デザインも優れていました。しかし、初回訪問時にクリックするユーザーはほとんどいませんでした。
問題はボタンそのものではなく、「銀行口座を連携する」というボタンが、人が抱えるあらゆる金銭的な不安を掻き立てる点にあった。残高を見られるのか?認証情報を保存されるのか?何か問題が起きたらどうなるのか?実際にはどのようなアクセス権を与えていることになるのか?
チームは最終的にアプローチを変更した。ボタン、位置、スタイルはそのままにしたが、その上に「取引履歴のみ閲覧可能です。送金はできません。いつでも接続を解除できます。」という一行のテキストを追加した。さらに小さな鍵アイコンも追加した。鍵アイコン自体が信頼できるからではなく、具体的な言葉と視覚的な目印の組み合わせによって、脳が安心して先に進めるようにするためだった。
クリック率が著しく向上した。ボタンのデザインが変わったからではなく、ボタンに関する不確実性が軽減されたからだ。