ロボットは人間の姿であるべきか?馬は実に効率よく4本の脚で歩き、走る。だが、わたしたちは自動車に車輪をつけた。人間の脳は信じがたいほどに効率のよい生物学的コンピューターだ。だがチップが実装されたコンピューターの性能はわたしたちの脳の能力には及ばない。なぜクルマには脚がないのか、なぜコンピューターは人間の生物学をモデルにしなかったのか?
「わたしが二本脚で立つことができれば、ロボットにもできるはずだ」。ヴィンセントは車いすに乗っていた。部屋は静まりかえった。議論は終わった。
実のところ、ロボットの脚は機械的にも電子的にもとても複雑だ。それほど速くは動かないし、ロボットの体勢も不安定にさせがちだ。車輪に比べれば電力効率もよくない。最近、人間の形や機能をそっくり真似たヒューマノイドロボットの製造を目指す企業を見ると、それは想像力の失敗ではないだろうかと思う。
ヴィンセントの言葉は、最も難しく、最も影響力の大きい問題に最初に注力する必要があることを思い出させてくれた。
You may also enjoy…
コメントを残す