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ハンノキという樹木の花粉に含まれるアレルギーの原因となる物質と、リンゴや桃、大豆などに含まれるアレルギーの原因物質とは、成分のかたちがよく似ています。そのため、体内の抗体が間違えて過剰な免疫反応を起こしてしまい、食物アレルギーの症状が現れたのです。これを「交差反応」と言います。

クラゲに繰り返し刺されたサーファーは、皮膚からPGAが体内へと入り、アレルギー反応が起きる状態になります。そこに、PGAを含む納豆を食べると、アレルゲンが侵入したと認識し症状を起こしてしまうのです。これも「交差反応」です。

そのほかにも、ペットを飼っている人のアレルギーの原因は、ペットについたマダニです。山間部などに生息するマダニが犬などのペットに寄生。噛まれることで、マダニの唾液に含まれる成分と牛肉や豚肉の成分が交差反応を起こします。

ほかにも、医療従事者のアレルギーの原因は、天然ゴムの手袋に含まれるラテックス。ラテックスが荒れた皮膚などから体内に入り、バナナやアボカドなどの果物に含まれる原因物質と交差反応を起こします。