声優になってから一度ぶつかった大きな壁があって。それが、「アニメ芝居ができない」ということだったんです。
“アニメ芝居”は言葉で説明するのが難しいのですが、簡単に言うと「現実でやったら不自然だけど、アニメの絵に合わせるとリアリティが出るお芝居」ですかね。
それまでの私のお芝居は、「もしそのセリフを私が現実で言うとしたら、どう言うか」を意識した喋り方でしたが、「それだと、生々しすぎてアニメの絵には合わない」と当時のマネージャーから怒られてしまって。「頼むからアニメ芝居を覚えてくれ」と。
自分でも出演作を観ていて、「絵に合ってないな」と思うことは度々あって「これ、どうしたらいいんだろう」とは思っていたんです。
マネージャーさんの言うとおり、「アニメの絵に合わせると自然になるお芝居」が存在しているのは頭ではわかっているけど、一方で「そんな人、現実では見たことない」と思って16〜17歳の頃は、かたくなにアニメ芝居をやるのを拒んでいました。
でも、「そうしないとオーディションに受からないよ」とも言われてしまって。
自分の理想のお芝居と、アニメ芝居の間には埋められない溝があって、けっして納得はできなかった。でも「覚えるしかない」と思って、アニメ芝居を体に叩き込んだ時期がありました。
そうすると、やっぱりオーディションにはすごく受かるようになるんですよね。だけど、自分としては腑に落ちていない感覚がずっと大きくて。
「説得力は増したかもしれないけど悔しい」というのをずっと感じ続けているような気がします。未だに、自分はお芝居のことがなんにもわかっていなんだろうな。
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