うなぎに限らず、アナゴやハモなどウナギ目魚類には、血液中にタンパク質の「イクチオヘモトキシン」と呼ばれる毒が含まれています。
魚類ではフグ毒が有名ですが、イクチオヘモトキシンはフグ毒のように即効性・致死性が高い毒ではありません。60℃・5分の加熱によって毒性は失われるので、通常の加熱処理で十分。
ただし、うなぎの新鮮な血液を大量に飲んだ場合、下痢や嘔吐、麻痺や呼吸困難が引き起こされ、最悪死に至ることもあります。その量は、体重60kgの人ならおよそ1000ml。また、うなぎの血液を飲まなくても、血が皮膚に触れたり目や口に入ったりすると、ヒリヒリするような灼熱感や粘膜の発赤の症状が出ることがあります。傷口に入った場合は炎症や化膿、浮腫が引き起こされることもあるので注意しましょう。
さらに、うなぎは血液だけでなく、体の表面にあるヌルヌルした粘液にも毒を持ちます。うなぎのつかみ取りなどに参加してうなぎに直に触れた場合は、すぐにきれいな水で洗い流すことを忘れずに。
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