プラナリアの一種であるナミウズムシ(学名:Dugesia japonica)を訓練して、例えば、凹凸のある表面の感触を、照明のある場所での餌と結びつけるなど、特定の環境因子と好ましい結果を関連付けるよう仕向けた。
その後、ナミウズムシの頭を外科的に切り取り、文字通り、脳のない状態を作り出した。
研究者の予測通り、ナミウズムシは2週間ほどで頭を再生できた。しかし、ほとんど誰も予想していなかったのは、同じナミウズムシが、課題を簡単に復習させただけで、未経験のナミウズムシよりも速く、以前に条件付けられた行動を再獲得できたことだ。つまり、ナミウズムシは脳全体を再生したにもかかわらず、少なくとも以前に形成した記憶の痕跡を保持していたことになる。
すなわち、扁形動物の記憶が、何らかの形で、脳以外の組織(あるいは、神経系全体の外側)にコード化されている、ということが示唆されるのだ。