もし、このグリーンランド論争が利己的な自己愛のようなくだらない動機によるものではないと思っているなら、トランプ氏がノルウェーのストーレ首相に送ったとされるテキストメッセージを読めばよい。そこでは、グリーンランド買収の提案が、オスロに拠点を置くノーベル委員会が自身に平和賞を授与しなかったことと結び付けられている。
二つの世界大戦以前、他国から領土を購入したり奪取したりすることは一般的だった。デンマークでさえ、1917年にカリブ海の植民地(現在の米領バージン諸島)を売却している。その後、こうした行為が大きく減ったのは、冷戦と米国の支配的地位があったからだ。だが、悲しいことに、その国際秩序を支えてきた米国自身がそれを壊そうとする中で、欧州にはその枠組みを維持し続けるだけの力はない。