2017年、グーグルがドローン監視映像を分析するAIシステム「プロジェクト・メイブン」の開発で国防総省と契約を結んだ際、従業員が反発した。4000人以上が嘆願書に署名し、12人が辞職した。彼らの嘆願書には「グーグルは戦争に関わるべきではない」と簡潔に記されていた。こうした圧力の下、グーグルは契約を更新しないと発表した。
そしてアマゾンとマイクロソフトが参入し、その仕事を引き受けた。パランティアはメイブン契約そのものを獲得した。グーグルの信念に基づく姿勢は、公的な良心の呵責が少なく、従業員からの圧力も少ない企業にプロジェクトが渡る結果となった。数年後、グーグルはマスコミに知られないようにしながら、ひっそりと新たな防衛契約の獲得を目指していた。
マイクロソフトは2019年にも同様の状況に直面した。従業員が米陸軍との4億8000万ドルのHoloLens契約のキャンセルを要求したのだ。この機器は、国防総省自身の調達規定によれば、兵士の「殺傷能力の向上」を目的として設計されたものだった。マイクロソフトは倫理審査プロセスを設けたが、契約はそのまま履行された。