’03年に国として世界で初めて非犯罪化モデルを導入したのがニュージーランドだ。その結果、セックスワーカーと警察との信頼関係が向上し、暴力による被害を受けたときに警察に通報しやすくなったという。また、後ろ指をさされる立場ではなくなったことで、労働環境の改善要求を公然と行えるようになったともいわれている。
州によって規制の内容は異なるものの、大部分の州で性産業の自由化が進められているのがオーストラリア。なかでもニューサウスウェールズ州では、1995年に非犯罪化に近い制度が実施された。またクイーンズランド州では、「セックスワークを非犯罪化することで、刑事司法制度の財政負担が減り、警察が他の犯罪に集中できるようになる」といった理由から、売春宿の合法化など性産業へのさまざまな規制を緩和する自由放任主義的なアプローチをとっている。
オーストラリアの人々は、寛大で偏見のないスタンスを性産業に対してとっている。その寛容な国民性は法律に反映されており、性売買を「セックスワーク」として法律に明記している。政府は性売買を正当な仕事とみなしていて、性産業に関わっている業者が議員になっている州もある。