2000年代半ばのことだった。薄暗い部屋に座って、灰色のダイアログボックスの上を小さな明るい緑色のプログレスバーがゆっくりと動いていくのを眺めていた。最初の5分間で、それは着実に0%から約90%まで進んだ。そして、止まった。ハードディスクがバックグラウンドで大きな音を立てる中、プログレスバーは90%のところで止まったままだった。
コンピューターがまだ動いていることは分かっていた。インストールが実際には完了していないことも分かっていた。しかし、緑色のバーが着実に前進するのを追っていた私の脳は、突然、激しい不安に襲われた。クラッシュしたのか?コンピューターが壊れたのか?最初からやり直さなければならないのか?
すると、何の予告もなく、プログレスバーが一瞬で90%から100%に跳ね上がります。ダイアログボックスが閉じ、インストールが完了します。
今振り返ってみると、あの時の経験がいかに不条理だったかに気づく。プログレスバーは私を欺いていたのだ。それはコンピューターの処理の実際の状態を反映していなかった。何かが起こっているように錯覚させるための視覚的な虚構だったのだ。