超新星爆発によって生成される元素のひとつである鉄の放射性同位体「Fe-60」だ。その存在は過去に宇宙規模の現象が起きたことの証拠となり、この元素がどれだけ非放射性形態(放射線を放出しない安定した形態のこと)に変化したかを調べることで、その年代を特定できる。

Fe-60の濃度のピークは250万年前と650万年前の2回にわたって起きたものであることが明らかになった。

地球は超新星からの宇宙線に約10万年間にわたって晒され続けたと推定されている。

「放射線がDNAを損傷する可能性があることは、ほかの論文からわかっています」

「それは細胞の進化的変化や突然変異の起爆剤になる可能性があります」

アフリカのタンガニーカ湖に生息する魚のウイルス群の多様化は、約200万〜300万年前に急増した。その時期は250万年前に起きた超新星爆発と奇妙に一致するのだ。時期の一致から、宇宙線によるDNA損傷がウイルスの多様化を促進した可能性があると考えている。

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