以前、クライアントからロゴの作成を依頼されたことがあります。シンプルな依頼でした。
見積書を送ると言いました。
「他のデザイナー5人に聞いてみました。一番良い価格を提示してください」と返事が来ました。
その時、私は悟ったのです。彼らにとって私はデザイナーではなく、ただの値札だったのです。
引用ジャングルは同名のTumblrページからインポートしています
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「色覚異常のアーティストであることの最も悲しい点は、自分の作品を他の人と同じように見ることができないことです」
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奇妙な想像だが、遠からず、わたしたちは自ら思考するよう自分自身に言い聞かせることが必要になるのかもしれない。AIはそもそも思考することになっている──多くの場合、人間に代わって思考すると謳っている。
テクノロジーが飽和した世界で、わたしたちはすでに、意識しなければスマートフォンを手から離すことができなくなっている。外に出る、友だちと直接会う、スクリーンを見つめているだけでなく実際その場まで出かける、テクノロジーとは違う、例えば退屈を体験するといったことを意識的にしなければできなくなっているのだ。
そういう意識をもっていなければ、コンピューターが何でもやるようになったとき、わたしたちはますます頭を使わなくなるだろう。その結果、わたしたちの存在価値も小さくなっていくのではないだろうか。
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AIが普及するにつれて、コンピューターがそれほど訓練を積んでいるのならもう自分の知力を鍛える意味はないのではないか──多くの人がそう疑問を抱くのは当然だろう。
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3人の心理学者が、29カ国で実施された170本の研究を検証し、ほぼどこの誰にとっても「知的努力は本質的に嫌悪されるものである」と結論している。つまり、おもしろくないのだ。
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つい先日のこと、地元の書店のオーナーが、毎週出しているニュースレターで、店の前にあった樹木のことを書いていた。役所がそれを伐採したうえで、新しい樹木を植えると約束したものの、まだ実行されていないのだという。オーナーは役所に苦情書を送るべきだと提案していた。
そこで、わたしの妻がニュースレターの一部を抜き出し、Anthropicが提供しているAIシステム「Claude」に貼り付けたうえで、国に宛てるメールとして書き直させた。出力された文章は行き過ぎに感じられたため、妻はさらに文面を修正させてから送信した。役所からはすぐに丁重な返信があり、計画をただちに進めると言ってきた。そして、実際そうなった。メールを何度も書き直すという知的努力の負担が大幅に軽減され、しかも実際に成果が出たのだ。
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黒人であるミルズは、2023年にTikTokで自身の素性を明かすまで、「白人ではないか」、さらには「CIAの工作員ではないか」といった噂に悩まされていた。
「お前の本は全部AIで書かれていることは見え見えだ。こんなに早く出せるわけないだろ」と、ミルズの投稿にはあるユーザーがコメントしていた。
ミルズは、まだ構想段階にある作品も含め、本の表紙デザインにはAIを活用している。しかし、本文の執筆にもAIを使っているという指摘については事実ではないと否定する。
「AIモデルに、黒人の話し方のエッセンスを捉えられるわけがありません」とミルズは『WIRED』に語る。実際にAIでの執筆を試したことがあるが、大規模言語モデル(LLM)は性的な描写を検閲し、彼特有の文体も再現できなかったという。「AAVE(アフリカ系アメリカ人の話す英語)は統一されているわけではありません。シカゴの黒人とニューヨークの黒人とでは話し方がまったく異なるのです」
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自分たちがAIを使っていないことを示すために、執筆過程を記録したライブ配信やタイムラプス動画を投稿するようになった。
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チャブリアの判決文には以下のように記されている。「大局的に見れば、この判決がもたらす影響は限定的である。今回の訴訟は集団訴訟ではないため、判決が及ぶのはあくまで13人の原告作家に限られ、メタがAI訓練に利用したその他大勢の著作権者の権利には影響しない」
「そしていまや明らかなように、この判決はメタの言語モデル訓練のために、著作権保護された素材を使用するのが合法であるという命題を、支持するものではない」
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「チャブリア判事は、著作権で保護された資料を用いて、生成AIモデルの訓練をすることは、明らかに変容的であり、市場への悪影響が証明されない限り、フェアユースに該当すると判断しました。ただし判事自身はその結論に複雑な思いを抱えていたようです。判断理由に挙げた市場への悪影響という考え方は、確立されたフェアユース判例とまったく歩調を合わせていません。市場希釈という考えは戯言のように聞こえます」
判決文で、チャブリア判事はこう書いている。「多くのケースにおいて、著作権で保護された作品を権利者の許可なく、生成AIの訓練に使用することは違法となる。著作権侵害の責任を回避するためには、企業側が著作権者に対し、利用の対価を支払う必要があるだろう」
米エモリー大学の教授で、法学とAIを専門とするマシュー・サグは、「一見すると、今回の判決は、AI業界にとっての勝利に見えるでしょう」と語り、チャブリア判事がAIの学習について「変容的」であると認めた点は、メタにとって明確な勝訴だったと指摘する。
「しかし、原告の著作物をAIが学習することで“無限の量の画像、楽曲、記事、書籍などで市場を氾濫させ”、元の作品の市場に害を与えるとの懸念について、裁判所が非常に重く受け止めていた点は見逃せません」とサグは語る。「むしろ、証拠を提示しなかった原告側よりも、裁判所のほうが深刻にこの問題を捉えていた印象すらあります。原告が論点を主張しなかったことを、ここまで判事が嘆く判決は、見たことがありません」