引用ジャングルは同名のTumblrページからインポートしています
最新の知見を知るサイト
-
-
「『AIが生成した音楽は悪い』『人間がつくった音楽はいい』と言ってしまうことはフェアではないと思います」
-
ひとつの問題が生じてしまう。なぜなら、配信されている音楽のリスナーたちは、動画の場合のように、プロがつくったコンテンツとアマチュアがつくった音楽の区別を付けないからだ(Netflixで公開されている映像とYouTubeやTikTokに投稿されている動画を想像してほしい)。
「一般リスナーによってつくられた音楽のほとんどがSpotifyに投稿され、ほかのコンテンツとごちゃ混ぜにされたプラットフォームになるでしょう」
-
AIによって、作曲の速度は間違いなく上がるだろう。だがこれは、音楽配信サービスがすでにコンテンツで溢れているときに起きているのだ。Apple MusicやAmazon Music、そしてSpotifyには1億を超える曲がすでに登録されている。すべての曲を聴くためには、何百年もかかってしまうだろう。そして、それよりも多くの曲がSoudCloudには投稿されているのだ。
音楽制作は、AIによって民主化されている。だが、AIが生成したコンテンツが音楽配信プラットフォームに解き放たれ、実在する作曲家やその楽曲とあなたの耳を奪い合うときが来るかもしれない。
音楽業界はイノベーションに懐疑的でありながら、それをあとになってから受け入れることが多々ある。
「これまで起きたすべてのイノベーションが、音楽の終わりと捉えられていました」
だが、AIの発展は、自動でビートを刻んでくれるドラムマシーンやコンピューター上で再現されるシンセサイザーの音、ましてやかつて存在したファイル共有ソフトウェア「Napster」とは比べものにならない。
「AIは全くの別物です。速さや規模の大きさ、パーソナライズする能力において大きく異なります」
「人間の生産性を圧倒的に上回っており、膨大な量の曲をつくり出す能力をもっているのです」
-
「作曲家はつくりたい音楽のアイデアを思いつきますが、それを音や楽譜に変換してかたちにすることはかなり骨の折れる作業です」
「コンセントを差し込んでこれを実現できるようなケーブルがあれば、それは最高で素晴らしいことですよね」
「おそらく最終的にはそれが好きか嫌いかにかかわらず、社会から離れないならAIとの関係を築いていくしかないと感じています」
-
「ディストピアのようで怖いという文脈が、こうした技術には付きものなのです」
「でも、わたしはほかの側面を人々に見せたいんです。これはチャンスだと捉えるべきことだと思います」
ジェネレーティブAIが少なくとも表面的なレベルでは、通常は人間に帰属するある種の創造性を発揮する点で不安をあおることは認めているが、ジェネレーティブAIもまた古代につくられた骨でできた笛に連なる新たな技術、あるいは新たな楽器であると付け加えている。
ジェネレーティブAIは、ターンテーブルとさほど変わらない。ターンテーブルでアナログレコードをスクラッチし、音をサンプリングできると知ったアーティストたちは、まったく新しい音楽のジャンルを生み出したのである。
-
故人となったスターたちの“新曲”をAIが生成してもおかしくはない。
人々がAIに対して感情的な反応を示している主な理由は、立場が脅かされ、経済的に困る場合が想定されるからだ。
「こうしたツールの台頭によって、クリエイティブ業界から人間たちが追い出されるでしょう」
「最悪なシナリオは、いますでに大きな影響力があり、さまざまな理由から恐れられている同じ巨大テック企業に管理されることです」
「思い描いた音楽が一瞬にして生成されるという夢のような世界が待っているかもしれません。例えば、リトアニア音楽の要素が混ざったメタリカの曲を聴きたければボタンを押せばいいんですよ」
-
作曲の現場でもAIはすでに使われている。
「AIにわたしの物語を伝えたら、アルバムのコンセプトから曲の順番まで生成してくれました。それを採用したまでです」
「AIを使って音源を生成して、それをサンプリングしました」
彼はAIのソフトウェアを使ってボーカルをビートから取り除き、文章から画像を生成するAI「Canva」を使って楽曲のアートワークをつくっている。
「AIに情報を流し込んたあとは、まるで会話しているような感覚でした」
「AIがどこに予算を割くべきか教えてくれたのです。コンテンツの制作に10%、メールを使ったマーケティングに3%といった具合に、このアルバムをつくり上げるためにとるべき行動を細分化してくれました」
「きっと多くの人が廃業に追い込まれるでしょうね」
「プロデューサーたちは、適応する方法を新たに学ぶ必要があると思います。エンジニアリングからミックス、マスタリングまで、AIは何でもやってくれますから」
「最初にいなくなるのはマスタリングのエンジニアでしょうね。その次に危ないのがミキサーたちです」
現代の作詞家は、ChatGPTに歌詞を入力して練り直してもらえる。もしくは、AIに指示してほかの作詞家のスタイルで歌詞を書き上げてもらうことも可能だ。
3年前は、AIが音声を模倣できるようになるまで11時間もかかっていたという。「でも、それがいまは2分もかからずにできてしまうのです」
-
音楽業界に登場したAIを、エレキギターやサンプリングの到来のように例えている。
「曲づくりや制作の側面から考えると、わたしたちはいま、かつて見たこともないような何かに変わる転換点にいるのかもしれません」
コード進行をAIに読み込ませ、ピンク・フロイドのように感情的な進行を続けるように指示したところ、予想外のメロディーが出力された。
「生成されたものはこれまで聴いたことがありませんでした。人間が普通では思いつかないようなところに着地していたのですが、なじみある何かにルーツがあったようにも感じます」
「いい曲だと思いましたよ」
特定のドラムの音色に(例えばメタリカのように)合わせたイコライジングをするようAIに将来的に指示するようになるのか疑問に思っている。もしくは、メタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒの演奏を模倣した音をAIがいつの日か生成できるようになり、マイクを配置して録音したドラムの音よりもいい音を収録できるようになる日が訪れるか疑念を抱いているようだ。
「もちろんこんな話は誰にとっても恐ろしいことですが、きっと現実になるでしょうね」
-
J-POP/Vocaloid
FULL SONGS↓