ついつい運命……人の本質というか、「過去を変えられず、未来に逆らえないからこそ、人は人なんだ」という考えが僕の中にあって、SFをやるたびにそこにテーマが辿り着いてしまうところはありますね。
引用ジャングルは同名のTumblrページからインポートしています
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「どういう生き方が幸せか」みたいなことを、作品を通して描いている感覚はあります。フィクションは、やっぱりある種のおとぎ話というか、寓話の側面があると思うんですよ。だからそこでは、ひとつの倫理観を通したい。とくに、その場を凌ぐためだけに小さい知恵を働かせて小狡く生きるのは、結果的には幸せにはなれないぞ……というのは、僕の中にはっきりとある感覚だと思います。
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実際の歴史でも「ほどよくバカだったが故にうまくいった」みたいなケースはあるんじゃないかと思うんです。まわりの臣下にとって担ぎ甲斐があるというか。フィクションだと、『蒼天航路』の劉備はそんな節があったのかなと。『蒼天航路』にはそういうキャラが何人かいた気がします。呂布もそうでしょう。曹操みたいな完璧超人だと、完璧過ぎて仕える甲斐がない。そして見放されてしまう。欠落のある君主だからこそ、仕える側には仕え甲斐がある。自分の能力も活かせるし……というのはあるんじゃないかなと思います。
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Ave Mujica編になってもCRYCHICの存在は大きいので、そこは前提に置いていただけるとうれしいですね。『It’s MyGO!!!!!』を見返せば見返すほど、続編も面白く見ていただけると思います。タイトルも主人公も変わりますが、あらゆることが『It’s MyGO!!!!!』と連動しているので、未見の方にはぜひご覧になってほしいです。
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Ave Mujicaがメインになるからこそ描けるシーンも出てくると思います。物語としては『It’s MyGO!!!!!』の続編になりますけど、感じられる「エグさ」のテイストはまた違うものになるかもしれません。
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「ボーカル必死すぎ」と言われたことを「私は必死にやるしかできない!」と受け入れ、「だって私の歌は心の叫びだから!」と祥子の言葉を口にする。祥子にもらった言葉を、今、ようやく自身のものにできたんです。
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「そよは燈の歌詞があまり好きじゃない」というのは初期から考えていました。それをいつ言わせようかとずっと機会をうかがっていたのですが、結局、最終回になりましたね。そよは燈の歌詞について、ちゃんと感想を口にしたことがありません。燈のむき出しの想いと向き合うと、醜いと思っている自分のエゴに直面してしまう。それがつらいので、無意識に避けていた、というイメージです。そして去り際に「私たぶん、一生CRYCHICのこと忘れられないよ」とも伝える。あれは彼女なりの甘えで、その上でMyGO!!!!!をやっていく宣言なんです。「それでもいい?」と聞いている。そこで燈も「私も」と言えたことで、ふたりに絆が生まれた。あのシーンはすごく好きですね。
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睦のセリフでCRYCHIC(クライシック)の解散が決定的になりますが、それは祥子だけに解散の責任を背負わせたくなかったからです。きっかけが祥子であるのは事実ですが、睦が崩壊の決定打を打つ。睦も、これからずっと罪を背負うことになります。
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「一生、バンドしてくれる?」というセリフがこの作品にとりかかって最初に浮かんだセリフなのですが、それは前回も話した「バンドを続けるのって難しいよね」という想いを言葉にしたものです。あとは私のエゴですけど、「一生」という言葉で縛りたかった。『バンドリ!』シリーズは長く続いていますが、それだけにずっと同じチームで続けていくのは難しい。だけど、気持ち的には一生、続けていこうね、という切なる願いが入り込んでいますね。
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CRYCHICにこだわっている子がほしかった。燈は過去から目を逸らしたい気持ちがあって、立希は燈がいればいいと思っている子ですから(笑)。その役目を担うために生まれたのがそよです。彼女が暗躍するおかげで、まだこの問題はくすぶっているのだとわかる。